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体脂肪ができるまで~食事後の身体の中の反応~


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こんにちは! 「食べすぎたせいで体重が増えた…!」ダイエット中の人なら、一度は体重計の数字にショックを受けた経験があるのではないでしょうか。

しかし、実は食後すぐの体重増加=体脂肪が増えたというわけではありません。今回は食事後に体重がどう変化するのか、水分や栄養素の動き、そして体脂肪に変わるまでの時間を解説します。



食事後の時間経過と体内の反応


①食事直後:体重が増えるのは「内容物」と「水分」

食事をすると、その重さや飲み物の量がそのまま体重に反映されます。

  • 食べ物の重量(例:ご飯150g=150gの重さ)

  • 飲んだ水分の量(例:水500ml=500gの重さ)

これらは消化・吸収前の段階なので、脂肪がついたわけではありません。単純に体の中に「入った分」が数字に現れています。



②食後数時間:栄養素が血液に吸収される

食べ物は胃から小腸に送られ、糖質・脂質・タンパク質に分解されます。

  • 糖質 → ブドウ糖になり、血糖値を上げる

  • 脂質 → 脂肪酸・グリセロールに分解

  • タンパク質 → アミノ酸に分解

この段階では血液中に栄養が増えるので、体はエネルギーを利用しやすい状態になります。


同時に、余ったブドウ糖は筋肉や肝臓にグリコーゲンとして蓄えられますグリコーゲンはブドウ糖の一時的な保存方法であり、筋肉の収縮運動には大事なエネルギー源となります。グリコーゲンは水と一緒に蓄えられるという性質を持っているため、体重は増加する要因となりますが、脂肪組織ではないことには注意が必要です。

 →グリコーゲン1gにつき約3gの水分を抱え込む。その結果、体重は一時的に増加しやすくなります。



③食後半日〜1日:余剰分が脂肪に回る

体が使い切れなかったブドウ糖や脂肪酸は、徐々に脂肪組織に蓄えられます。

  • 糖質過多 → インスリン作用で中性脂肪として脂肪細胞に蓄積

  • 脂質過多 → 直接中性脂肪に合成されやすい

この「脂肪として蓄えられるプロセス」には数時間〜1日程度かかるため、食べたその瞬間に体脂肪が増えるわけではありません。




栄養素別代謝


①炭水化物

 炭水化物は比較的早くエネルギーに変換されます。摂食後1~3時間で血糖値はピークに達します。

3~6時間で余剰分がグリコーゲンに変換され

6時間以上たつと余剰分は中性脂肪へと変換されます



②脂質

脂質は消化吸収に時間がかかる栄養素です。6~12時間後に血中遊離脂肪酸として筋肉などの組織のエネルギーになります。

12時間を超えてから余剰分の脂肪酸は中性脂肪へと変換されていきます。



このように、栄養素によって体脂肪へ変換されるタイミングが違うことを把握しておくことは大切になります。自分の活動のタイミングに合わせて最もエネルギー効率が良いタイミングを狙って食事をすることで体脂肪への変換を最小限にとどめることができます。




食べ過ぎた翌日の調整方法


① 食事の調整

 21時に夕飯を食べた場合、その脂質がエネルギーとして使われるのは翌朝9時からです。朝ごはんを少なめにしても前日の摂取エネルギーで活動できるため、量を調整することで体脂肪化を低減させることができます



②水分・塩分の工夫

 食べ過ぎると塩分も多く体内に多く残り、むくみや生活習慣病のもとにもなります。それらを排出するためにも水をしっかり飲む(目安:1.5〜2L)こととカリウムの多い食品(バナナ、ほうれん草、きゅうりなど)を積極的に摂取しましょう。



③ 運動の調整

 有酸素運動

  • ウォーキング・軽めのジョギング・自転車・水泳など

  • 積極的な階段利用・一駅隣の駅まで通勤

など強度の低い運動を積極的に取り入れましょう

強度の高いランニングやHIITなどは余剰エネルギー以上に筋細胞などを削ってしまうため気をつけましょう。


 筋トレ

前述のとおり次の日に空腹の状態で筋トレを行うと筋細胞などを削ってしまう恐れがあるためおすすめのタイミングは食事をしてから1時間後に行うとベストです。会食の後ジムに立ち寄ってひと汗かいてから帰宅すると良いですね(飲酒後のトレーニングは危険なので絶対ダメです!)



④ 生活の工夫

  • 前日の睡眠不足を避ける。(睡眠不足は脂肪蓄積ホルモン=コルチゾールを増やしてしまいます)

  • 湯船につかって血流促進&むくみ解消。

  • 生活リズムを整えて日ごろから規則正しい食事習慣を意識する。



まとめ

  • 食後すぐの体重増加は「食べ物の重さ+水分」の影響が大きい

  • 数時間後はグリコーゲンと水分の貯蔵で体重が変動

  • 余剰カロリーは半日〜1日後に脂肪として定着する

  • 「食べたら即脂肪」ではなく、活動量次第でエネルギーとして消費できる

だからこそ、食べ過ぎた日は翌日に調整したり、しっかり動くことが大切です。体重計の数字だけに一喜一憂せず、数日の平均で見ることをおすすめします。


 
 
 

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